釈尊の生涯と仏陀「四大聖地」

仏陀の生誕地ルンビニ (UNESCOより出典)

釈迦は前623年ルンビニで生まれた。彼の生誕地は釈迦の生涯にちなむ四大霊場の一つとして仏教徒の巡礼の地となった。アショーカ王も即位20年目に巡礼し、ここに記念の石柱を建立した。7世紀玄奘はこの石柱が落雷で折れていたと記録している。1896年A・フューラーによって遺跡の発掘が行われ、現在は政府による公園整備が進んでいる。


⚫︎聖地ルンビニー(ルンビニー日本寺院建設委員会)

ルンビニーはネパールの西部タライ地域の平野に位置します。インドとの国境にほど近い、亜熱帯性気候のこの地域は、ヒマラヤの国ネパールのもつ、もう一つの顔を見せています。
数々の伝説に彩られた釈尊の生涯は、マーヤ夫人が白象が胎内に入る夢を見て解任したのがはじまりです。
すなわち釈尊は、この世の全ての苦を取り除くため、兜率天より「六牙の白象」に姿を変えて降臨し、生母マーヤ夫人の右脇から胎内に入ったといわれています。
このような神話とともに、この地において、数々の遺跡が発見され、ここで釈尊が誕生されたことは、神話化された伝説が多い中でも、歴史的事実としてみなされています。


⚫︎アショーカ王の石柱

1896年に考古学者のフューラーによって「アショーカ王の石柱」の発掘調査が行われました。その結果、紀元前249年、仏教の普及で名高いアショーカ王がこの地を訪れて一本の石柱を建てたことが証明されました。

この石柱の下半分に記された次の碑文は、「ルンビニーの園」の位置と同時に、ここがブッダ生誕の地であることを示しています。

「神々に愛された温容ある王(アショーカ王の称号)は即位の後20年を経て、自らここを訪れ礼拝し、ここはシャカムニ・ブッダが誕生されたところであるから、石の馬の像を作らせ石柱を建てさせた。ここは尊き師が誕生されたところであるから、ルンビニー村は祖を免除せられ、また生産の8分の1のみを納めるものとされる。」